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浴室
  • 浴室リフォームとダウンライトの賢い関係

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    一日の疲れを洗い流し、心身ともにリラックスする場所である浴室。このプライベートな空間を、より安全で、快適で、そして美しい場所へと変えるリフォームにおいて、照明選びは非常に重要な要素です。特に、天井がすっきりとし、空間を広く見せる効果のあるダウンライトは、現代の浴室照明の主流となっています。浴室でダウンライトを選ぶ際に、まず絶対条件となるのが「防湿・防雨形」の器具であることです。浴室は、湯気や湿気が常に充満している特殊な環境です。通常の屋内用のダウンライトを使用すると、湿気が器具の内部に侵入し、故障や漏電、感電といった重大な事故に繋がる危険性があります。そのため、JIS規格などで定められた、高い防水・防湿性能を持つ専用の器具を選ぶことが法規上も義務付けられています。器具の仕様書に「防湿形」「防雨形」といった表記があるか、あるいは「IPコード」と呼ばれる保護等級が、浴室での使用に適したレベル(IP43以上が目安)であるかを必ず確認しましょう。次に考えたいのが、光の色と配置です。浴室での過ごし方は人それぞれです。一日の始まりにシャワーを浴びてシャキッとしたい、という場合は、心身を覚醒させる効果のある、白っぽい光の「昼白色」が適しています。一方で、夜、湯船に浸かってゆっくりとリラックスしたい、という場合は、心を落ち着かせる効果のある、オレンジ色がかった温かみのある「電球色」がおすすめです。最近では、壁のスイッチで光の色を切り替えられる「調色機能」付きのダウンライトも人気があり、時間帯や気分に合わせて最適な光環境を選ぶことができます。配置については、浴室全体を均一に照らすように、複数のダウンライトをバランス良く設置するのが基本です。特に、洗い場と浴槽の上、それぞれの真上に配置すると、影ができにくく、安全で快適なバスタイムに繋がります。さらに、光の明るさを調節できる「調光機能」を取り入れると、浴室空間の楽しみ方はさらに広がります。普段はしっかりとした明るさで安全を確保し、リラックスしたい時には光を絞って、まるで高級ホテルのバスルームのような、ムーディーで落ち着いた雰囲気を演出することも可能です。安全性を第一に、機能性とデザイン性を両立させる。それが、快適なバスルームを実現するための、賢いダウンライト計画です。