手軽にできる住まいのデコレーションと改修術

生活
  • レトロな魅力を活かす団地リフォームのデザイン

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    団地リフォームの面白さは、ただ新しく綺麗にするだけではありません。築数十年という時間が育んだ、団地ならではのレトロな雰囲気や、少し不器用で愛らしいディテールを、あえて「味」として活かし、現代的なデザインと融合させることで、新築物件には決して真似のできない、個性的で温かみのある空間を創り出すことができます。古いものをすべて壊して新しくするのではなく、その歴史に敬意を払い、受け継いでいく。そんな視点が、団地リフォームをより一層豊かなものにしてくれます。例えば、多くの団地の和室に見られる「長押(なげし)」や「鴨居(かもい)」。これらは、かつてはハンガーを掛けたり、何かを飾ったりする実用的な部材でしたが、洋室化する際には不要なものとして撤去されがちです。しかし、これをあえて残し、壁と同じ色で塗装するだけで、壁面にリズミカルな陰影を生み出す、おしゃれなデザイン要素へと生まれ変わります。お気に入りの写真やグリーンを飾るための、最高のディスプレイスペースになるでしょう。また、鉄筋コンクリート造の団地では、リフォームで壁紙を剥がすと、武骨なコンクリートの躯体が現れることがあります。このコンクリートを、あえて隠さずに「現し(あらわし)」にするのも、人気のデザイン手法です。無機質でインダストリアルなコンクリートの質感と、無垢材のフローリングや、温かみのある照明とのコントラストが、まるでカフェやアトリエのような、洗練された雰囲気を醸し出します。構造上取り払えない壁や柱も、邪魔者として扱うのではなく、空間を緩やかに仕切るアクセントとして活かすことができます。壁に室内窓を設けたり、柱を好きな色で塗装したりすることで、それらは空間の愛すべきチャームポイントに変わります。床材の選び方も、レトロな雰囲気を演出する上で重要です。あえて少し粗さのあるラーチ合板を床材として使い、オイルステインで仕上げれば、ヴィンテージ感あふれる空間になります。キッチンや洗面所の床に、懐かしいデザインのパターンタイルを貼るのも素敵です。現代の暮らしに合わせた機能性や快適性を確保しながらも、団地が持つ素朴で人間らしい温もりを大切にする。新しさと古さが心地よく共存する空間は、日々の暮らしに深い愛着と安らぎをもたらしてくれるはずです。

  • 賃貸でも諦めない壁のリフォーム術

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    「賃貸だから、壁紙を張り替えたり、ペンキを塗ったりするのは無理」。そう考えて、画一的な白い壁の部屋での暮らしを諦めてしまっている方は少なくありません。しかし、現代のDIYの世界では、退去時に元通りに戻せる「原状回復可能」な壁のリフォーム方法が数多く編み出されており、賃貸住宅でも自由にインテリアを楽しむことが可能になっています。釘やネジを使わずに、壁を傷つけることなく、自分らしい空間を創り出すための賢いアイデアをご紹介します。まず、最も手軽で人気の方法が「剥がせる壁紙」の活用です。裏面がシール状になっており、既存のビニールクロスの上から直接貼ることができます。特殊な粘着剤が使われているため、貼る時に失敗しても簡単に貼り直すことができ、退去時には綺麗に剥がすことが可能です。デザインも豊富で、本物の壁紙と遜色のない美しい仕上がりになります。壁の一面だけをアクセントウォールとして張り替えるだけでも、部屋の印象は大きく変わります。塗装に挑戦したい場合は、「マスキングテープ」と「両面テープ」を組み合わせるテクニックが有効です。まず、壁全体に幅の広い養生用のマスキングテープを、隙間なく貼り付けます。その上から、ベニヤ板などの薄い板を強力な両面テープで貼り付け、その板に対してペンキを塗るのです。この方法であれば、ペンキは壁に直接触れることがなく、退去時にはマスキングテープごと剥がすことができます。さらに、壁に棚を取り付けたり、板を張ったりしたい場合に絶大な威力を発揮するのが、「ディアウォール」や「ラブリコ」といった突っ張り式のDIYパーツです。これは、ホームセンターなどで手に入るツーバイフォー(2×4)材の両端に取り付けることで、床と天井の間に木材の柱を突っ張らせることができるアイテムです。この柱を複数本立てれば、壁の前に新たな壁や、収納棚の骨組みを作ることができます。この自立した柱に対してなら、ネジを打ったり、ペンキを塗ったり、板を張ったりと、自由なカスタマイズが可能です。壁そのものには一切傷がつかないため、賃貸住宅のDIYにおいて、まさに革命的な発明と言えるでしょう。これらの賢い方法を活用すれば、賃貸という制約の中でも、創造性を存分に発揮し、自分だけの理想の空間を創り上げることができるのです。

  • DIYで始める団地暮らしの楽しみ方

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    リフォーム会社に依頼する本格的な工事も良いけれど、自分たちの手で少しずつ住まいを育てていく「DIY」は、団地暮らしをより豊かで楽しいものにしてくれる、素晴らしいスパイスです。特に団地は、そのシンプルな構造ゆえに、DIYで手を加えやすいという側面も持っています。専門的な知識や高価な工具がなくても、アイデアと少しの労力で、画一的な空間を自分たちらしい、愛着の湧く場所へと変えていくことができます。DIYで気軽に挑戦できる範囲は、意外とたくさんあります。まず、最も手軽で効果が大きいのが「壁」のDIYです。既存のビニールクロスの上から直接塗れるペンキを使えば、壁の一面だけを好きな色に塗り替える「アクセントウォール」を、一日で完成させることができます。部屋の印象が劇的に変わり、大きな満足感が得られるはずです。また、裏面がシール状になった「剥がせる壁紙」を使えば、賃貸の団地でも、壁を傷つけることなく、大胆な柄や質感のデザインを取り入れることが可能です。次に挑戦しやすいのが「床」のDIYです。既存の床の上から、置くだけ、あるいははめ込むだけで施工できるフロアタイルやフローリング材を使えば、古い床を簡単に美しい木目調の床へと変身させることができます。カッターナイフで加工できるものも多く、パズル感覚で楽しめます。畳の和室も、上からウッドカーペットを敷くだけで、あっという間に洋室の雰囲気に早変わりします。収納が少ないという団地の悩みを解決するのも、DIYの得意分野です。ホームセンターで手に入るツーバイフォー材と、突っ張り式のパーツ(ディアウォールやラブリコなど)を組み合わせれば、壁に穴を開けることなく、柱を立てて、そこに棚板を取り付けたり、有孔ボードを設置したりして、大容量の壁面収納を作ることができます。これは、賃貸団地のDIYにおいて、まさに救世主とも言えるアイテムです。もちろん、DIYを行う際には、集合住宅である団地ならではの配慮も必要です。電動工具を使う際の騒音や、塗料の匂いなどが、近隣の迷惑にならないように、作業する時間帯を選んだり、窓を開けて換気したりといったマナーを守ることが大切です。小さなことからで構いません。まずは、トイレの壁紙を張り替えてみる、小さな棚を作ってみる。その一歩が、あなたの団地暮らしを、もっと創造的で、もっと愛おしいものへと変えていくはずです。

  • 団地リフォームで実現した三つの家族の物語

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    リフォームによって、団地はそこに住む家族のライフスタイルを映し出す、唯一無二の舞台へと生まれ変わります。ここでは、団地リフォームを通じて、それぞれの理想の暮らしを実現した、三つの家族の物語をご紹介します。一つ目は、都心へのアクセスが良い団地を選んだ、共働きのAさん夫婦と小学生の息子の三人家族の物語です。彼らが最も望んだのは、家族が自然と集まる、広々としたリビングでした。リフォームでは、キッチンと隣接していた和室の壁を撤去し、約18畳の広々としたLDKを実現。キッチンは、リビング全体を見渡せる対面式のカウンターキッチンに変更しました。これにより、妻は料理をしながらリビングで宿題をする息子の様子を見守ることができ、夫もカウンターで晩酌をしながら、キッチンに立つ妻との会話を楽しめるようになりました。また、玄関からリビングを通って、子ども部屋や寝室へ抜けられる「回遊動線」を確保したことで、朝の忙しい時間帯も家族の動きがスムーズになり、日々の小さなストレスが解消されたと言います。二つ目は、子育てを終え、これからの人生を趣味と共に楽しみたいと考える、Bさん夫婦の物語です。彼らが選んだのは、窓から豊かな緑が見える、少し郊外の団地でした。リフォームのテーマは「夫婦それぞれのアトリエ」。細かく仕切られていた三つの部屋のうち、二つの壁を取り払い、大きなワンルームのような空間を創り出しました。その空間を、本棚やパーテーションで緩やかに仕切り、夫の書斎スペースと、妻が絵を描くためのアトリエスペースを確保。残りの一部屋は、来客用の寝室として残しました。床には足触りの良い無垢材を使い、壁は自分たちで珪藻土を塗るDIYにも挑戦。自分たちの「好き」が詰まった空間で、夫婦それぞれの時間を尊重しながら、同じ気配の中で過ごせる暮らしに、大きな満足感を感じています。三つ目は、在宅でデザイナーとして働く、単身者のCさんの物語です。彼女がリフォームで重視したのは、仕事とプライベートの切り替えができる、コンパクトで機能的な空間でした。限られたワンルームの空間に、ガラスのパーテーションを設置し、ワークスペースとベッドスペースを緩やかにゾーニング。日中は仕事に集中し、夜は間接照明でリラックスできる空間へと切り替えられるように工夫しました。