壁の角や天井との境目に、いつの間にかできている細い隙間は、生活感が出てしまい、どこか部屋が古びた印象を与えてしまいます。業者に頼むほどではないけれど、自分で直すには難しそうだと感じている初心者の方でも、正しい手順と道具さえあれば、驚くほど綺麗に補修することができます。内壁、特に壁紙のひび割れ補修に必要なのは、市販のコーキング材、指先、そして濡れた布やスポンジの三つだけです。まず、補修したい箇所の埃をブラシや掃除機で丁寧に取り除きます。汚れが残っているとコーキング材が密着せず、すぐに剥がれてしまう原因になるからです。次に、コーキング材のノズルを、埋めたい隙間の幅に合わせて斜めにカットします。この時、出しすぎを防ぐために、まずは細めに切るのがコツです。準備ができたら、亀裂の端からゆっくりと一定の力でコーキング材を注入していきます。少し盛り上がる程度に乗せるのがポイントですが、あまり大量に出しすぎないよう注意しましょう。注入が終わったら、いよいよ仕上げの工程です。水で濡らした指先、あるいは専用のヘラを使い、優しくなぞるようにしてコーキング材を隙間に押し込みながら平らに整えていきます。はみ出した余分な材料は、乾かないうちに濡れたスポンジや布でサッと拭き取ってください。アクリル系のコーキング材は水溶性なので、乾く前であれば簡単に拭き取ることができ、やり直しも効くため恐れることはありません。作業を終えて数時間経ち、完全に乾燥すれば、あんなに目立っていた隙間が魔法のように消え、新築時のような清潔感が戻ってきます。コーキング材は壁紙の色に合わせてホワイトだけでなく、アイボリーやベージュ、ライトグレーなど多色展開されているため、自宅の壁に最も近い色を選ぶことが成功の鍵です。自分で行う補修は、単に見た目を整えるだけでなく、家の中を自分の手でケアしているという充実感を与えてくれます。一度コツを掴んでしまえば、家中どこにひび割れが現れてもすぐに対処できるようになり、住まいを常にベストな状態に保つ自信に繋がるはずです。
初心者でも簡単に行える内壁の隙間を埋める補修術