「自分の住む部屋の床を、もっと好みのデザインに変えたい」。そう思っても、賃貸住宅に住んでいるために、リフォームを諦めてしまっている方は多いのではないでしょうか。しかし、最近では、壁や床に傷をつけず、退去時には元通りに戻せる「現状回復可能」な床のDIY方法がたくさん登場しています。工夫次第で、賃貸住宅でも自由におしゃれな床リフォームを楽しむことができるのです。現状回復可能な床DIYの代表格が、「置くだけタイプ」のフロアタイルです。その名の通り、接着剤を使わずに、既存の床の上に並べていくだけで施工できるため、床を傷つける心配がありません。退去時には、並べたタイルを一枚一枚剥がして撤去するだけで、元の床に戻すことができます。種類によっては、裏面に滑り止め加工が施されており、日常生活でずれることもほとんどありません。畳の部屋を手軽にフローリングに変えたい場合には、「ウッドカーペット」が最適です。畳の上に広げて敷くだけなので、畳を傷つけることなく、簡単に洋室の雰囲気を実現できます。これも、退去時には丸めて撤去するだけです。また、クッションフロアを使いたい場合には、少し工夫が必要です。通常、クッションフロアは両面テープや接着剤で固定しますが、これを直接床に貼ってしまうと、剥がす際に床を傷めたり、糊が残ったりしてしまいます。そこで有効なのが、「マスキングテープ」を活用する方法です。まず、床の周囲や、クッションフロアの継ぎ目になる部分に、幅の広い養生用のマスキングテープを貼ります。そして、そのマスキングテープの上に、強力な両面テープを貼り、クッションフロアを固定するのです。この方法であれば、両面テープは床に直接触れることがないため、剥がす際もマスキングテープごと綺麗に剥がすことができ、現状回復が可能になります。これらの方法を使えば、法律や契約の制約に縛られることなく、自分の創造性を発揮して、住まいをカスタマイズする楽しみを味わうことができます。ただし、DIYを始める前には、必ず賃貸契約書の内容を確認し、大家さんや管理会社に一度相談してみるのが、トラブルを避けるための賢明な方法です。
賃貸でもOK現状回復可能な床DIY