家の顔である玄関は、お客様を最初にお迎えする場所であり、家族が毎日出入りする場所です。しかし、靴に付着した砂や泥、雨水などで汚れやすく、傷もつきやすいのが悩みどころ。この玄関のたたき(土間)部分の床を、DIYで美しく、そして機能的にリフォームしてみませんか。玄関の床DIYに最適な素材が、耐久性と耐水性に優れた「フロアタイル」です。まず、リフォームを始める前に、現在の玄関の床の状態を確認します。コンクリートやタイルなど、硬く平滑な下地であれば、その上から直接フロアタイルを施工できます。下地に大きなひび割れや凹凸がある場合は、セメント系の補修材で平らにしておく必要があります。次に、玄関のたたき部分を徹底的に掃除します。ほうきで砂やホコリを掃き出した後、中性洗剤などを使ってブラシでこすり洗いし、汚れや油分を完全に除去します。汚れが残っていると、接着剤の付きが悪くなる原因になるため、この作業は非常に重要です。その後、床を完全に乾燥させます。掃除と乾燥が終わったら、いよいよ施工です。まず、フロアタイルを接着剤を使わずに仮置きし、どのように並べるか(割り付け)を決めます。玄関の中央から張り始めるのか、壁際から始めるのか、目地をどう通すかなどを考え、全体のバランスを見ます。割り付けが決まったら、床にフロアタイル専用の接着剤を、くしベラなどを使って均一に塗布していきます。一度に全面に塗るのではなく、少しずつ区画を分けながら塗るのがコツです。接着剤には、塗布後すぐに張るのではなく、少し時間を置いて粘着力を出す「オープンタイム」が設定されているので、説明書をよく読んで指示に従います。オープンタイムを取った後、仮置きした計画通りにフロアタイルを一枚ずつ丁寧に貼り付けていきます。タイルとタイルの間に隙間ができないように、しっかりと押しつけながら圧着します。壁際や上がり框(かまち)の周りなど、タイルをカットする必要がある部分は、寸法を正確に測り、カッターナイフで加工します。最後に、ローラーなどの道具を使って、床全体をもう一度しっかりと圧着させ、接着剤が完全に硬化するまで養生すれば完成です。少し手間はかかりますが、自分の手で生まれ変わらせた美しい玄関は、毎日の「いってきます」と「ただいま」を、より一層気持ちの良いものにしてくれるはずです。