すっきりとした美しい空間を演出できるダウンライトは、リフォームにおいて非常に人気の高いアイテムですが、その設置には電気工事が伴うため、費用や注意点を事前にしっかりと理解しておくことが重要です。ダウンライトのリフォーム費用は、どのような工事を行うかによって大きく変動します。大きく分けて、既存の照明器具(シーリングライトなど)をダウンライトに交換する場合と、何もない天井に新たにダウンライトを設置する場合の二つのケースが考えられます。既存の照明器具からダウンライトに交換する場合、最も簡単なのは、引掛シーリングという既存の配線器具に取り付けられる「引掛シーリング対応ダウンライト」を選ぶ方法です。これなら電気工事が不要なため、器具代のみで済み、DIYでの取り付けも可能です。ただし、デザインや機能の選択肢は限られます。天井に穴を開けて埋め込む本格的なダウンライトに交換する場合は、ダウンライト本体の価格が一台あたり数千円から一万円程度、そして電気工事費として、一台あたり5,000円から1万円程度がかかります。これに、天井の開口や補修、既存器具の撤去費用などが加わります。複数台設置する場合は、一台あたりの工事費は割安になる傾向があります。何もない天井に新たにダウンライトを設置する場合は、天井裏に配線を通す工事が必要になるため、費用はさらに高くなります。天井を一度剥がして張り替えるような大掛かりなリフォームであれば、比較的容易に配線できますが、既存の天井に穴を開けて配線を通す場合は、建物の構造によっては工事が難しいこともあります。リフォームでダウンライトを設置する際の注意点として、まず「断熱材」との関係が挙げられます。天井裏に断熱材が敷き詰められている場合、ダウンライトの熱がこもって火災の原因になることを防ぐため、「断熱材施工対応(S形)」の器具を選ぶ必要があります。また、浴室や洗面所など、湿気の多い場所に設置する場合は、「防湿・防雨形」の器具を選ばないと、故障や漏電の原因となります。さらに、一度天井に穴を開けて設置してしまうと、後から位置を簡単に変更することはできません。家具のレイアウトなどを十分に考慮し、どこに、どのような光が必要なのかを、リフォーム会社の担当者や電気工事士と入念に打ち合わせることが、失敗しないダウンライトリフォームの最も重要なポイントです。
ダウンライトリフォームの費用と注意点